ツーリングメモ-2 |
東北じゃじゃめんツアー 5/04/2002 |
蓮田〜.宮城県古川市 5/04/2002 |
前々から準備をしていたが、連休に入って僕も家内も発熱、僕はすぐにひいたものの家内の熱が続き、中止しようかと諦めかけていた。ところが当日になって急に熱が下がり、昼過ぎには全快。無理しなければ大丈夫との判断で、午後3時頃、前日から我が家に来ていた藪内と猫族、合計人間3人+犬1頭+猫2匹を乗せてコーチメンを北へ走らせる。福島県白河市までひたすらR4を走る。R4の新バイパスは宇都宮までとても素晴らしい道路だ。主要道路との交差点は全て立体交差、小さな交差点は全て感応式といった具合で、10km走っても信号ひとつない様なところがたくさんある。 日が暮れたため、福島県矢吹ICから東北道に乗る。鏡石PAに寄る。収まりの良い場所も見つけ、今夜はここでP泊しようかと思ったが、雨も激しく、 日程その他を考えて、今夜中に行けるところまで行ってしまおうという結論に。そのままひた走り、夜半過ぎに長者原S.A.に到着。雨もこの辺は断続的だった。ここからなら、どんなに朝寝坊しても午前中に盛岡に着く。
【東北自動車道 長者原S.A.】 宮城県古川市
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古川市〜岩手県盛岡市 5/05/2002 |
翌日は快晴。隣同士に停まっていたウェストファリアのご家族が黒ラブ(名前:ハナ)を連れていたので声をかけ、しばらく犬談義。ハナはまだ3ヶ月。大型犬は初めてとのことで、ネリ(我が家の犬)を見て、「こんなに大きくなっちゃうんだ!」とびっくりしていた。ネリはラブの中ではかなり小さい方なんだけど 、それでもやっぱり初めて見る人は「大きい」を連発。写真を撮ったりした後、挨拶をして別 れる。お名前を聞くのを忘れる。まあいいっか。岩手県水沢ICで東北道を降り、R4を北上、春の雰囲気満杯の街道沿いを眺めながら昼ちょっと前に盛岡市内に入る。 秋田ナンバーのウェストファリアでP泊していたハナちゃん(黒ラブ3ヶ月)のご家族。もしこのサイトを見てらっしゃいましたらこちらまでご一報下さると嬉しいです。写 真をお送り致します。5月5日朝、宮城県古川市の長者原で隣でP泊していたフォード製バンコンで来ていた佐藤です。犬の名前は「ネリ」です。
【金田一駐車場】岩手県盛岡市 一番の目的はじゃじゃめん。できれば3軒ほどはしごする予定だったが、残念なことに白龍と香醤は休業日、白龍川徳店は営業していたが超長蛇の列。しかたがないので日光軒本店でチャーシュー麺。あれ?もしかして日光軒の川徳店が撤退して白龍が出店したということ?日光軒のラーメンは地元では知らない人はいない名店。濃いしょうゆ味のラーメンで、一見何の変哲もない東京系だが、どしんと来るいわゆる北国風支那そば系。チャーシューが絶品。 近頃は味が落ちた?とも言われているが、僕が食べた限りでは何一つ変わっていなかった。決して「ここのラーメンはお勧め」とは言わないけれど、一度食べて気に入ったらじゃじゃめん並みに通 う事間違いなし。 その後、藤原養蜂所のショップで蜂蜜アイスを買って、駐車場に戻り食べる。その後少し仮眠をとり、G.S.とこの日のお風呂を探しに出かける。一旦北に向かい、鍋屋敷のカラマツ並木を通 る。 【鍋屋敷のカラマツ並木】岩手県盛岡市 日帰り温泉を探し、初めは赤湯温泉を目指していたが、なぜかピンと来るものがあって矢巾温泉へ向かう。 煙山ダムに差しかかったところでパストラルバーデンなる建物を発見。偶然とはいえ、今日一番の収穫はこの日帰り温泉だった。 【パストラル バーデン】岩手県矢巾町 駐車場はこの写 真で見えている分の3倍はあって好きな場所に停められる お風呂を堪能した後、夕食は焼き肉冷麺を食べに行こうという事になる。店はいくらでもあるが、敢えて明月館津志田店へ行く。 【明月館津志田店】岩手県盛岡市 今夜のP泊場所は道の駅紫波に決定、途中、地元のスーパーに立ち寄って食材を仕入れながら30分ほどで到着。 【道の駅 紫波】岩手県紫波町 R396 |
岩手県紫波町〜盛岡市〜陸前高田 5/06/2002 |
朝起きると8時頃からもう物産の即売が始まっていた。りんごジュースだけで10種類はあるだろうか。1本買って朝食の食卓に。朝食後、今日こそはと意気込みながら盛岡を目指すが、出発したのは11時を回っていた。途中R396に花月堂というお菓子のお店があって、そこに「白龍のじゃじゃめん」というのぼりが立っていた。もしやと思い、Uターンして花月堂に入ってみる。オーダーしてみると果 たしてそれは紛れもない白龍のじゃじゃめんだった。しかも本店では殺気だった雰囲気の中で一気に流し込むようにして食べるのに対し、ここではまるでホテルのレストランの様に、雄大な岩手山と北上盆地を一望しながら、優雅にあの麺をすするのである。今頃川徳店でも長蛇の行列が始まっている頃だろう。そう思いながら最後の麺を口にいれたら、背後から「お作りいたしますか?」と品の良いウェイトレスが声をかけるのである。もちろんそれは「ちーたんたん(じゃじゃめんの後に食べる卵のスープ。これがあって初めてじゃじゃめんは完成するのだ)をお作り致しますか」という事だ。なんだこのギャップは?これがじゃじゃめんなのか?ちーたんたんなのか?あの薄暗いじゃじゃめん屋の雰囲気はどこにもない。ふと見上げると、岩手山が静かに笑っていた。 じゃじゃめん。花月堂の箸袋とナゾのスプーン(本家にはない)に注目。 【花月堂 乙部店】岩手県盛岡市 じゃじゃめんとはそもそもなにかという話は他のサイトに譲るとして、近頃全国規模で有名になりつつあるこの超B級フードも、かつては白龍と他1〜2店でしか食べられない、盛岡のごくローカルな学生の食べ物だった。僕もいまだに月に一度は「食べたい」という欲求にかられてどうしようもなくなる。そのかいあって、最近では自分でも似たようなものを作れるようになった。なにはともあれ、 じゃじゃめんを思う存分堪能した我々は岩手県を斜めに南下することにした。途中、宮守村のめがね橋に立ち寄った。
【道の駅 みやもり】岩手県宮守村 R283 ネリと眼鏡橋(なんか運んでるな…) 夕方たどり着いたのは陸前高田市にある道の駅 高田松原。今日はここにP泊することにして、松原を散歩に出かけることにした。そこでまたしても黒ラブを連れた人に出会う。きちんと訓練されたラブラドールで、聞けば全て自己流でやられているとのこと。ネリができないような訓練まで上手にこなしているのにはびっくりした。本当にラブが好きなんだなあと実感。我々もネリと暮らしているうちに、ラブラドールの素晴らしさや心地よさに日々メロメロになっていっている。夕暮れの海でしばし談笑し、そして挨拶して別 れていった。旅で人に出会うのが楽しみになっている自分がいる。 ローズちゃんとそのパパとネリとちー。ローズのパパさんへ、もしこのサイトを偶然でも見てらっしゃったら、お手数ですがこちらまでご一報下さると嬉しいです。写 真をお送り致します。5月6日夕方、高田松原で犬と猫と砂浜にいた3人組です。犬の名前は「ネリ」です。
【道の駅 高田松原】岩手県陸前高田市 R45
(続く) |
陸前高田〜宮城県気仙沼市〜津山町〜福島県郡山市 5/07/2002 |
薄曇り。ゴールデンウィークもいよいよ終わり。2日ほどずらして休みを取っていたが、8日までには都内に入らなければならない事情もあって、先を急ぐことにした。最後の訪問地気仙沼市を目指す。気仙沼は至る所でおいしい魚が食べられるから、別 段迷うことはないが、先を急いでいたことや、久しぶりということもあって観光客向けの施設のみで用を済ます。目指すは海鮮市場海の市。その中にある寿司屋だ。 【海鮮市場 海の市】宮城県気仙沼市 R45
【気仙沼さかな豆知識】 サンマと並んで有名なのはマグロ。これも気仙沼では1000年以上前から組織的、計画的に漁が行われていた痕跡や記録があり、日本人の殆どがトロと赤身の区別 すらつかなかった時代から既に主力となっていた漁業だ。初めは近海でも獲れていたが、徐々に沖合、遠洋へと変わり、最盛期にはインド洋、さらには大西洋にまで伸びていった。そしてそれを気仙沼で水揚げし築地に送る…というのがパターンだった。子供の頃は気仙沼港の岸壁をビッシリと埋め尽くしたマグロ漁船を、端から端まで約1kmぐらい、船を伝っていけるほどだった。一体何百隻あったのだろう?地元の人は昔から、船が港に入ると東京や大阪で見向きもされなかったトロや中落ちを、近所同士でお裾分けして食べていたため、今でもマグロに関しては「超」がつくほどうるさい。マグロのカブト焼きや目玉 料理など、要するにマグロ版「ホルモン」料理は気仙沼でしか食べられなかった。が、最近ではグルメブームからマグロ人気も沸騰し、全国の港で近海マグロ、生マグロを売りにしているため、気仙沼の遠洋冷凍マグロはすっかり霞んでしまった。しかも、実はテレビや雑誌などで築地の仲買人に言わせている「極上」と言われる近海生マグロのトロよりも、インド洋で獲って冷凍されたマグロの方が熟成されていて旨い…という真実の方は誰にも教えず、気仙沼は有史以来の伝統を持つマグロ漁にそろそろ見切りを付けようとしているらしい。 そうして最近とみに気仙沼を有名にしているのがフカヒレだ。このフカヒレと並んで三陸名産(石巻付近)として香港に輸出されている干しアワビの方は違法性(密漁)の問題がささやかれているせいか、気仙沼はあわびには目もくれず、せっせとフカヒレの生産に精を出している。実はこのフカヒレ、漁の時に網にかかって邪魔でしょうがなかったサメの処理を相談されたとある個人が、中国料理の材料にしたらどうだ?とアイデアを出したのが始まりらしい。僕もなんとなく「実験だ」と称してサメのひれを干している現場を見たような気もするのだが、何せ山師がわんさといる気仙沼のこと、そういうのもまあ伝説のひとつ。僕が黎明期を知っている位 だからそんなに歴史は古くない。いずれこのフカヒレ作りも、気仙沼以外の港でも見られるようになるのだろう。いずれにしても、現在気仙沼で最も勢いのある魚が「サメ」なのだ。 隠れた気仙沼の旨い魚にはカツオがある。「カツオと言えば高知だろう」というのはシロウト。「マグロっていやあトロだろう」というのと同じ。三陸のカツオは「戻りガツオ」といって、春先に黒潮に乗って四国付近を北上してきたカツオが、秋口に三陸沖で脂のノリがピークに達する。だから気仙沼のカツオの食べ方で一番旨いのは刺身、そして寿司。加工するなら「生利」といって鰹節の生っぽい感じのもの。高知のカツオを一番おいしく食す食べ方はもちろんたたき。気仙沼の戻りガツオでたたきをしてはいけない。それから鰹節にもできない。初鰹(高知のカツオ)と戻りガツオ(気仙沼のカツオ)はそれぞれに合った調理法で最高のカツオになる。(ああ食べたい。。。) さて、気仙沼で魚介類を堪能し、明るいうちに進めるだけすすもうということで帰途R45を南下、途中津山町の道の駅津山(もくもくハウス) に立ち寄り、石巻で三陸縦貫自動車道に乗り、仙台東道路〜仙台南道路を経由して東北自動車道に入った。雨がぱらついてきた。 【道の駅津山】宮城県津山町 R45 東北自動車道を走っているうちに、雨が本降りになってきた。次第に気分も悪くなってきた。過労運転だ。僕はある程度のスピードが出ていないとドッと疲れが出るタイプなので、アルファみたいなクルマで、スピード違反覚悟で走っているうちは平気で4時間ぐらいノンストップで走ってしまうのだが、どういうわけかのんびり運転すればするほど疲労が蓄積してしまう。そのためきっちり2時間に1回、30分以上の休憩が必要なのだ。それでもなんとか休み休み運転するものの、郡山付近で力つき、最寄りのスーパー銭湯に行くことにした。実は以前、アルファで夜通 し運転していた時に偶然みつけた所で、入湯料はベラボウに高いが24時間営業で好きなだけいられるので、次もまた利用しようと決めていた、緊急避難場所だった。 【ふれあい温泉 東洋健康センター】福島県郡山市 R49 ここで一旦P泊して体力を復活させようとしたのだが、雨が激しくなってきたことや、トイレがない事などいくつかの条件が重なり、再度東北自動車道に乗り、最寄りのP.A.でP泊しようという事になり、東洋健康センターを出た。ほどなくして信号交差点を過ぎたところで前方にトラックが路上駐車しているのが見えた。そこで右にウィンカーを出し、クルマがいないことを確認して右車線に移ったところ、家内が「後ろにクルマ!」と叫んだ。トラックをパスした瞬間にハンドルを左に切ったところで、後ろでなにやらモノが落ちる音がしたが、そのまま走り続けていたところ、クラクションをけたたましく鳴らして追いかけてくるクルマがいる。こういうパスのしかたは首都圏では当たり前だったので「何を怒ってるんだ?」といぶかしんでいると、ハザードを点けながら前方を塞ぐではないか。「これはもしやさっきの音はぶつかった音だったか」と悟った。 事故そのものは、こちらは無傷、相手のクルマはミラーをこすっただけだったため、警察へ行き、形だけ検証してもらい、示談ということで丸く解決できたが、過労を圧して運転を決行したという事への後悔と心理的圧迫感は思ったよりも深く、またキャンピングカーの意外な怖さも露呈することになってしまい、精神的には相当参ってしまった。それでも土砂降りの夜にも関わらず、お互いほんのこすっただけで済んだのは不幸中の幸い…というよりも、ありがたい警告とも取れるほどの強運だった。 キャンピングカー(やトラック)の怖さは、小さな衝突や衝撃をほとんど感じ取る事ができないという点だ。意図がなかったとはいえ、ヘタをすれば当て逃げになってしまう。もうひとつの怖さは、ミラーのあまりの距離感のなさだ。実はコーチメンには、前オーナーが見づらかったのか、純正のミラーを外して日本製のトラック用の凸 面鏡に付け替えられている。この凸面鏡は視界は広がるものの、距離感が全くなくなってしまう。これを意識の上で修正して視認しても追いつかないほどなのだ。「危ないなあ」と思いながら交換部品を探しているのだが、なかなかいいものが見つからないまま今に至っている。そこでこの事故が起きてしまった。 簡単な事情聴取を済ませ、夜半過ぎに警察署を出る。道が分からないだろうと、事故の相手には親切にも我々をインターの近くまで道案内をしていただいた。こんなところ、こんな形でも人の親切に触れる事ができて、実はとても幸運だった。気を取り直して高速に乗り、鏡石P.A.に入る。雨は降っていたが、鏡石P.Aは居心地のいい場所に停められる事が分かっていたので、迷わずP泊。 【東北自動車道 鏡石P.A.】福島県鏡石町
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福島県鏡石〜東京都目黒〜蓮田 5/08/2002 |
明くる朝には雨も上がって晴れ。東北自動車道を南下する毎に暑くなってゆく。渋滞もなく順調に首都高に入り、目黒へ。目黒碑文谷界隈は、コーチメンを停められる駐車場が今のところ皆無。事務所に寄ろうにも路駐でないと無理なため、一人がクルマで留守番し、他の二人が荷物を運ぶという手順になる。今回は碑文谷コートの南側に路駐した。この辺は芸能人の住むマンションが多く、アヤシイカメラマンがうろうろしてるのだが、そんなカメラマンのド真ん前に路駐するアメリカのキャンピングカーに、カメラマンの方が怪しんで遠ざかる始末(笑) なにはともあれ、全員無事に帰って来れて良かった。この旅の途中、犬や猫とのやりとりも楽しかったのだが、それは他のサイトに譲るとして、ひとまず大きなキャラバンとしては2度目の、東北じゃじゃめんツアー、無事終了。 |
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